山陰の住まいと暮らし メッケ

Interview

第2弾 落ち着く空間での過ごし方

先本組

風と光にくつろぐモダンな平屋

憧れていた平屋を新築した北野夫妻。無駄のないシンプルな暮らしを希望されたご夫妻をサポートし、自然の風と光を感じられる暮らしを提案したのは、創業90年近い歴史を誇る先本組です。豊富な実績と長年培ってきた技術力で、機能的でありながらも落ち着いた雰囲気の心地よい家が完成しました。

 飾りのない直線を活かした外観がシンプルな北野邸。究極のデザインを追求したモダンな箱型の家は落ち着いた佇まいです。
 この家を設計施工したのは、昭和3年に創業した伝統ある先本組。長年にわたり家づくり、建物づくりで地元に貢献している老舗の工務店です。
 まず北野邸で注目したいのは屋根。一直線に長く、ゆっくり勾配になった片流れ屋根で約16メートルもあります。これが、なんと一枚屋根。一般にはない大きいサイズで運搬ができず、現場で板金をつないで製作されました。長年培ってきた先本組の技術力が物を言った仕事です。

 ご夫妻の暮らしの中心は、インテリア雑誌に載りそうな広々としたリビング。ソファーに座ると心地よい風が通り抜け、やわらかな光が差し込んできます。 「こだわったのは照明と床材です。床は汚れや傷が目立たない濃い目の色にしました」。深い味わいの色が大人っぽい表情となって、より落ち着いた雰囲気をもたらしています。
 このリビングをはじめ、各部屋は中庭を囲む「コの字型」の間取りになっています。砂利敷きの中庭には、やわらかな曲線を描くウッドデッキがつけられ、縁側のように日向ぼっこをしたり、遊びに来た友だちとおしゃべりを楽しんだり。自然に囲まれたログハウスで、くつろいでいるような気分になれます。

 せっかく建てた家を長持ちさせるためには、やはり風通しが大切です。そのためには窓が重要なポイントで、とくに箱型の家では窓の大きさや位置などにセンスを問われます。
 北野邸のキッチンや寝室などでは、あえて小さな窓を組み合わせることで、家全体の統一感が演出されています。風は南から入って、北へ抜けていくように計算され、部屋ごとに最適な風通しになるよう、窓の形状や位置が考え抜かれています。
 また軒がない箱型の家では、窓を開けると雨が入りやすいといった注意点もありますが、縦すべり窓にするなどの対策が十分になされていました。こうした快適に暮らすための細やかな対処ができるのは、豊富な実績をもつ先本組だからといえるでしょう。

 リビングだけでなく各部屋も目線や天井の高さなどにこだわり、気持ちが自然と落ち着くような空間になっています。
「和室は小上がりにして、畳に座ったときにリビングのソファーで座っている人や、ダイニングテーブルで作業をしている人と目線が変わらないような高さにしました」  また寝室は少し狭めにして、天井の高さをあえて低くしてあります。
「横たわって寝る場所なので広さと高さはなくてもいいし、夏はクーラーがすぐ効いて過ごしやすいですよ」  寝室の目的は寝て体を休めること。快適な睡眠だけを考えれば、こじんまり狭いほうが寝心地もよさそうです。

 家の中でとくに落ち着ける場所をお聞きしてみました。 「リビングは広くて過ごしやすく、和室はゴロゴロできて、どこでも落ち着けますね。あえて一つ選ぶとしたら、僕は書斎かな。2畳もない狭い空間ですが棚をいっぱい造ってもらったので、何にでも手がとどく快適な空間になりました。家で仕事や勉強をするときも、書斎にこもるとはかどります」と語るご主人。
「私はキッチンですね。冷蔵庫を壁面に埋め込んで、スッキリさせるような配置にしました。リビングとつながっているので広々と開放感がある一方で、とても落ち着けるので気に入っています」と奥様も満足そうです。

 最後に、これから家を建てようとする方へのアドバイスをお聞きしました。
「家という空間で何がしたいのか。まず目的をはっきりさせると、イメージが浮かんで間取りなどが決めやすくなります。言いたいことは言って、希望をしっかり伝えることも大事です。一生に一回のことなので予算にこだわり過ぎず、好きなように考えてほしいと思います」
 まずは想いや夢を自由に大きく羽ばたかせる。それが大切だと教えていただきました。想像力を遊ばせることに費用はかかりません。今日からでも、家づくりの第一歩を踏み出してみませんか。